東急電鉄沿線のケーブルテレビ会社であるイッツ・コミュニケーションズ(イッツコム)は2013年8月30日、ONEエネルギーと業務提携し、同社が手がける家庭用蓄電システムのレンタルサービスの販売を開始すると発表した。ONEエネルギーは、オリックス、NEC、エプコの3社が共同で2013年3月に設立し、国内初の家庭用蓄電システムのレンタルサービス事業を展開している。

 イッツコムは、同社の営業ネットワークを活用し、東急線沿線を中心とした地域の一戸建て住宅に対する同サービスの取り扱いを9月1日に開始する。「イッツコムは、蓄電システムのレンタルサービスを取り扱う初めての通信事業者となる」という。

 ONEエネルギーのエネルギーサービス事業は、蓄電池と最適な電力使用方法をナビゲートするアプリケーションをクラウドデータ連携により組み合わせ、システム一式をレンタルで提供する。2013年6月のサービス開始以降、約1000件の申し込みがあり、これまでに先行してサービスを導入したモニター家庭では、前年同月の電気利用料金と比べて月額3000円から6000円程度の削減効果が得られているという。

 サービスのレンタル料金は、基本月額4900円(税別)で、東京都内に設置する場合は東京都制定の補助金受給対象となるため、月額2900円(税別)で利用できる。契約期間は10年。提供製品は、NEC製のリチウムイオン蓄電池(5.53kW)である。

 また、電力の見える化や節電意識を向上させるアプリケーション、蓄電容量が保証性能を下回った場合の交換保証、クラウド上で蓄電システムを遠隔監視する保守点検を付帯サービスとして利用できる。さらに、イッツコムが2013年1月に販売を開始した太陽光発電システムと組み合わせることによる相乗効果も見込めるため、新たにパッケージプランも提供する。

[発表資料へ]